認定インストラクターの岡澤です。

 

前回のコラムでも少し触れましたが、

維持期には維持期ならではの評価ポイントがあります。

 

今回はその維持期ならではの部分について少し掘り下げていきます。

 

320cce7780627c8fd4f6f1b499dfff87_s

 

急性期と維持期で大きく違う点の一つに、

「患者さんが今そこにいる理由の違い」が挙げられます。

 

どういうことかというと、

急性期の場合、骨折で入院している患者さんは、骨折したために入院しています。

 

そのため、

骨折で負ってしまった問題点に対してアプローチすれば、

自宅復帰に近づくということになります。

 

 

一方、維持期の場合はどうでしょうか。

 

 

訪問リハビリを利用することになった利用者さんは、

すでに自宅で生活しています。

 

そのため、自宅復帰を目標に進めるという方向性は当てはまりません。

 

骨折などのけがをして入院し、

退院後もリハビリを継続するために訪問リハビリを利用する方は、

けがで負ってしまった問題点にアプローチすることで、

在宅生活における問題点を解決するということがあてはまるでしょう。

 

しかしそのような亜急性期のような訪問リハビリ利用者さんは少数派です。

 

多くの訪問リハビリの利用者さんは、

数年前に負った病気・けがが診断名として挙げられています。

 

かかりつけ医が内科医の場合は、

高血圧や脂質異常症など、

普段内服している薬に準じた診断名が

リハビリ処方の診断名として挙げられていることが多いです

(僕の訪問リハビリは訪問看護ステーションからの訪問なので)。

 

 

そういった場合は、

リハビリ処方にある診断名に対してアプローチをおこなっても、

在宅生活の問題点解決にはつながらないでしょう。

 

 

ではどうすれば

介入ポイントを浮き彫りにするための評価が進められるのでしょうか?

 

 

評価の進め方の方法論として、

トップダウン、ボトムアップという方法があります。

 

ざっくり説明すると、

トップダウンとは、

動作などを基に、その場その場で検査測定方法の絞り込みをおこないながら、

限られた検査測定方法をおこなっていき、問題点を検討するという方法です。

 

一方、ボトムアップとは、

考えうる評価ツールすべてについて検査測定し、

挙がってきた結果を基に問題点を検討するという進め方です。

 

どちらを選択するかはセラピストによって違いがあるでしょう。

 

 

では、訪問リハビリなどの維持期ではどちらがよいと思いますか?

 

 

僕の意見は、

「どちらでも構わない」です。

 

 

肝心なのは、

ボトムアップ、トップダウンの評価に入る前におこなうことが重要なのです。

 

 

何をおこなうかというのは、簡単にいうと、「対象者のグループ分け」です。

 

 

僕は今はどっぷり維持期リハに関わっていますので、

他の分野のことはあまりわかりません。

 

しかし、きっとCVAにせよ、小児にせよ、スポーツにせよ、

どんな分野でもある程度の患者さんのグループ分けをおこなっていると思います。

 

例えば、同じ膝のOA患者さんでも、

痛みの訴えが強い人、

痛みはないけど関節運動がかなり制限されている人とでは、

関わり方が変わってくるでしょう。

 

関わり方が変わるんだから、

きっと評価の進め方にも違いがあると思います。

 

 

維持期リハビリでも同じです。

 

 

「対象者のグループ分け」にはコツが必要です。

コツを知ってもグループ分けのトレーニングを重ねないと、

結果の出せるアプローチにはつながりにくいです。

 

 

トップダウン、ボトムアップ。

評価の進め方はどちらでもいいのですが、

その前におこなう、

この「対象者のグループ分け」を間違えてしまうと、

利用者さんの生活に変化を与えるリハビリにはなりません。

 

このグループ分け、皆さんも無意識におこなっているかもしれませんよ。

一度自分の関わっている患者さんの

関わり方、評価の進め方のバリエーションについて少し意識を向けると、

よりよい関わり方が見えてくるかもしれません。

 

 

今回はここまでとします。

お読みいただき、ありがとうございました。

 

IAIR関西支部認定インストラクター

認定理学療法士(地域理学療法分野)

岡澤 頼宏

 

 

PS:

維持期リハビリを進めるためのコツは、この「対象者のグループ分け」の他にもありますよ。

詳しく知りたい方、もっと維持期リハビリで結果をだしたいという方にはこちらのセミナーでお伝えします。

↓↓

生活を変えるための訪問リハセミナー