認定インストラクターの岡澤です。

 

 

連携という言葉は、リハビリ現場でよく聞く言葉のひとつです。

 

 

しかしよく聞く言葉というのは裏を返せば、

現場レベルでは、「常に取り組むべき課題として存在する」ということにもなります。

 

 

僕が勤務するのは生活期である訪問リハビリの現場です。

 

 

利用者さんは病気・けがをされ、急性期病院へ入院、

その後回復期リハビリ病院や、老健を経由し、在宅へ戻られます。

 

 

皆さんもリハビリ現場で、こんなことを患者さんに言った経験ありませんか?

 

 

「しばらく様子をみましょう。」

 

 

これは患者さんが、自分の受け持ちから後へ引き継ぐことができる場合に有効な言葉です。

 

 

 

 

例えば、

 

「装具が必要かどうかはしばらく様子をみてから考えましょう。」

 

「しばらくこの車椅子を使ってみて、支障がでたら検討しましょう。」

 

「とりあえずこの方法でやってみて様子をみましょう。」

 

 

様子をみて支障が出た際、まだ患者さんが自分の目の前にいれば対応は可能です。

 

 

しかし、患者さんが自分の目の前にいなければどうなるのでしょうか?

 

 

退院や、転院してしまうと、支障がでても対応できません。

 

 

引き継ぎを受けた病院、施設では、

おそらくその検討中の状態をその患者さんの「通常の状態」として認識します。

 

 

引き継いだ時点では「変えるべきか継続するべきか検討中」の状態ではありません。

 

 

たとえ支障がでたとしても、対応までにかなりの時間を要するでしょう。

 

 

その間支障が出て生じた問題がかなり大きくなっていることも十分予測できます。

 

 

ここで連携の重要度が表面化してくるのです。

 

 

引き継ぐ先へ、

患者さんの状態が、「通常の状態ではなく検討中の状態である」ことを伝えることで、

引き継ぐ側の対応の速さにつながります。

 

 

 

ある論文で、

この状態を「連携ではなく分断になっている」と書かれているものを

読んだ記憶があります。

 

 

つまり、申し送られるべきことが行われていないために、

常に引き継ぐ側は、「初めて知る患者さん」として対応しているということです。

 

 

養成校時代、臨床実習前には履歴書のような書類を実習先へ提出しますよね?

 

 

僕も書いた記憶があります。

 

 

先入観を持つことが良いかどうかは置いておいて、

何かしらの情報があるのとないのでは、

受け入れる側の対応は変わると思います。

 

 

今は入院期間の短縮、施設の役割の明確化のために、

患者さんを引き継いでいくことが当たり前の医療・介護現場です。

 

 

分断ではなく、連携がとれた対応をこころがけたいものですね。

 

 

たとえ自分の目の前から、患者さんが引き継がれていくとしても、

やるべきことをしっかりとする。

 

 

それが一時的でも請け負ったセラピストとしての責任だと考えます。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

PS:ちなみに訪問リハビリの現場では、次に引き継ぐということはほぼありません。

ここで何かしらの対処をしないといけないという状況がほとんどです。

「こうだったらいいのにな」という妄想は通じないので、頭をフル回転の日々です。

 

 

国際統合リハビリテーション協会

認定インストラクター

認定理学療法士(地域理学療法分野)

岡澤 頼宏